ハーネスチェッカーによる検査

ハーネスチェッカーによる検査の種類

導通検査

導通検査には二つの目的があります。一つは回路配線の基本である、断線・短絡・誤配線不良を検査する事です。
二つ目には、検査品がアダプタに確実に装着されている事の確認検査です。
これは耐圧・絶縁検査では、検査品が装着されていない場合でも検査判定が合格となり検査の意味を持たないからです。その為、導通検査は耐圧・絶縁検査の前後に必要です。

瞬間断線検査(ルーズコンタクト)

通常の導通検査では一見正常なケーブルでも、振動や衝撃を与えたり屈折や張引等で断線が発生する場合があります。この様な一瞬の断線を検出します。

耐電圧検査

多芯ケーブル等の異極線間に高電圧を印加して、放電が発生しないかを検査します。
耐圧不良は圧接加工部の線間、コンタクトピン間、はんだ加工部のピン間、シールド加工部のシールド線とコア線間で特に発生します。

絶縁抵抗検査

線間の抵抗が品質保証条件の設定値以上であるかを検査します。
絶縁抵抗は、はんだフラックス等の不純物、絶縁体の材質、湿度等で大きく左右されます。
絶縁不良は耐圧不良箇所以外にモールド加工の材質、コンタクト部の汚れ等でも発生します。

耐圧・絶縁検査方式

登録された検査品の回路データに基づいて、コンピュータが自動的に印加するパターンや回数を設定します。
ジョイント回路など複雑な回路でも全て自動で全回路間の耐圧・絶縁検査を最短時間で行います。

抵抗検査

抵抗値測定機能は任意の回路の抵抗値を測定し、設定値との誤差(%)や上下限値での合否判定を行う検査で、測定データはCSV形式のファイルで保存します。
低抵抗検査は接続回路のオープンチェック用として低い抵抗値で検査を行い、高抵抗検査は非接続回路間のショートチェック用として高い抵抗値で検査を行います。

片端検査

登録された検査品の回路データに基づいて、コンピュータが自動的に印加片側コネクタ、相手側オープンの線で、オープン側の線をサーチプローブで接触を取り、断線や誤配線のチェックを行います。

ポイントサーチ機能

任意のポイントをサーチプローブで接触し、チェッカーとの接続ピン数とピン番号を表示する機能です。
全機種に標準装備されています。

DC-ACインバータ方式

DC-ACインバータによる高電圧発生の為、電源の変動に左右されず安定した出力で検査できます。

PCソフト

リモートソフトでは検査の実行や履歴、データ作成や管理、プリントアウト等を全てパソコン上で行い、常時パソコンと連結して使用します。
マネージソフトはデータの作成や管理データ交換に限定したソフトで検査はチェッカー単体で行えます。

電源

Wシリーズは、ワイド入力電源(AC85~264V)を搭載している為、トランスでの変圧を必要とせず、世界各国何処でも使用出来ます。

ハーネスチェッカーによる検査の流れ

検査の流れ

検査の流れ

データ作成の流れ(Wシリーズ)

データ作成の流れ(Wシリーズ)